さて、何を書こうかと思いましたが、そういえば、船での生活について、あまり触れてなかった
気がするので、少し触れてみようかと思います。
船上生活は皆さんにはあまり、馴染みがないかと思いますが
陸と一番違うところは、狭いというところもそうなのですが、
今の時代ですと、ネット環境がないというのが一番になるのではないでしょうか。
他の内航船や外航船は知りませんが、私の船ではネット環境なるものはありませんでした。
とはいえ、完全に陸との連絡手段がないわけではなく、衛生を使った通信で、メール、電話ができました。
メールは船のサーバで取りまとめて一日2回送受信をしてくれます。
陸の家族との連絡は主にこれを使っていました。
ただ、問題は一日二回しかないので、単純に12時間ごとの
通信になります。
例えば、あさ6時夕方6時の送受信だとすると、子供の運動会前日の夜に、
向こうが「明日は運動会だよ」というメールを打つとします。これが届くのは当日あさ6時です。
これに私が「運動会どうかな、楽しみだ」という返信を打つと、向こうに届くのは当日の夕方6時です。
「楽しみだ」というメールが向こうに届く頃には既に、終わってしまっているというわけです。
リアルタイムでの交信が出来ないのです。
慣れてくると、最初の返信の時点で「どうだった?」と聞くわけですが、
それはそれで、何か変なわけです。
「明日は運動会だよ。子供も楽しみにしてるよ」に対して
「運動会どうだった?」なんていう返答を陸でしたら、
なんだこの人はと思われてしまいますね。
まあ、船だと交信できるだけで嬉しいので、リアルタイムだなんだは
気にしないのですが(^_^;)
電話につてはまた後ほど~。
今週月曜日、12日ですが、調査捕鯨船団が南氷洋に向けて出航いたしました。
調査母船日新丸は広島県因島から、目視採集船勇新丸は下関から、通常通り出港です。
今航も140日程度の長い航海になります。出航の際、船長の「元気で行ってきます。よいお年を。」という挨拶が長い航海を感じさせてくれます。こういう画像を見ると、今も自分が乗っている気分に戻りますね。
安航を祈るとともに、船員さんもお身体気を付けて、元気に帰ってきてほしいものです。
特に南氷洋では、何かあって緊急搬送となっても、地理的に緊急には搬送されません。(大体、オーストラリアやニュージーランドの病院へ行きますが、船は入れてもらえないので、途中、ヘリコプターで搬送されます。受け渡し地点に行くまでに時間がかかる。)陸では助かる命でも、海の上では致命傷となります。
それだけ、健康には気を遣わなければなりません。
とはいえ、船上での生活は陸とは違って、娯楽が少ないのも事実。ネット環境など勿論ありません。
DVDを観たり、ゲームをしたり読書をしたりと過ごしますが、やはりお酒は切り離せません(^_^;)
毎航、休肝日を作りましょうというアナウンスがあり、守っている方もいましたが、私は作れませんでした…。
陸でも守ってないですから当然かな(^_^;)
まあ、とにかく目標頭数を達成し、無事で帰ってくることを祈りましょう。
11月10.11と、東京はあきる野市の「あきる野産業祭」に参加してきました。
私どもは「くじら串カツ」「くじら缶」「くじらジャーキー」の販売をしました。
串カツについてはおかげさまで、準備した分、全て完売することが出来ました。
10時から午後4時までなのですが、両日とも1時頃に完売してしまい、
むしろ足りなかったかなという感です。
お手伝いいただいた先輩からは、来年は2000本打てという指令をいただくほどでした。
他のものについても、ジャーキーは2日目早々に完売してしまい、缶詰も残りわずかというところまで
いけました。
くじら肉を初めて食べるという方もいらっしゃって、くじら肉を知ってもらうという点では
とてもいい機会だったのではないかと思っています。
このような多くの方がいらっしゃるイベントに積極的に参加していき、皆様にくじら肉を
もっと知っていただく機会作りをしていくのも、くじら肉普及委員として必要だなと感じた日でした。
らじっく板花です
最近お客様から言われた事があります。
「このお店がなかったら、くじらは一生食べてなかったかも。」
この方は、子供の頃に給食で食べたくじらに(竜田揚げだったそうです)、
あまりよい印象を持っていなかったようで、
見かけても手にすることはなかったそうです。
というより、食べ物として見ていなかったというところでしょうか。
そこへ、私のくじら専門店が現れたので、試してみようということになり、
食べてみたら、柔らかく、昔の印象とは全く違ったということです。
その後は、定期的にいらっしゃってくれるのですが、
このいただいた一言、やってよかった~と思える最高のプレゼントでした。
こういう出会いや出来事があるから、お店をやってると楽しいんですね(^o^)
皆様に感謝です
くじらの板花です
前回に続いて、くじらの食べ物について。
くじらの食べ物って魚が主で、それも私たちがよく食べる
大衆魚じゃん!
という話でした。
人間の食べ物とかち合っているというところで、
実際漁師さんが漁をしていると、魚を食べようとくじらが現れ、漁の邪魔になったり、
網を壊されたりといったことがあるようです。延縄などでも、綺麗に餌だけ食べていく
なんてことも聞いたことがあります。
ここで、海の生態系を考えてみます。
生態系バランスの三角形では、底辺にプランクトンがいて、小さい魚、そして
頂点に位置するものとして、大きな魚、くじらがいます。(ある意味人間も)
プランクトン→小さい魚が獲ります
小さい魚→人も獲ります。くじらも獲ります。大きい魚も獲ります。
大きい魚→人が獲ります。
さあ、獲られていないのは何だ?はい、くじらと人間です。
これは人間のエゴかもしれませんが、海の生態系に介入している以上、
全体的なバランスも考えて、漁獲する必要があるのではないでしょうか?
最近青魚の漁獲不漁がいわれていますが、このバランスの崩れも一因にあるのではないかと
思っています。
頂点に手をつけず、下の方だけ獲ってばかりいては、生態系のバランスは崩れるばかりです。
結果的に、くじらも餌不足に陥り、苦しい思いをさせるのではないでしょうか。
結論としては、
やっぱりくじらを食べよう。