昨年末くらいから頭肉を扱っているのですが、これやっぱりとっても美味しいです。
年末年始の盛り合わせで召し上がったお客様からも大変ご好評いただいてます。
船に乗っている頃から知ってはいたのですが、今まで商品規格でなかったので、
下りてからはなかなか食べられなかった部位です。
今回手に入れることが出来、久々に食べたのですが、やっぱりウマイ!
個人的には赤肉類の中で一番うまい部位です!(脂須の子も捨てがたいですが、これは高いので)
脂のった尾の身も、これはこれで美味しいのですが、何というか味の質が違うんですよね。
尾の身は赤肉に脂が入っているので柔らかくサラッとしているイメージ。
一方こちらは、筋肉質なホホ肉に脂が入ってるイメージ。
尾の身に比べればちょっと歯ごたえある分、噛めば噛むほどくじらの旨味が口の中に広がっていきます。
刺身でそのままもいいのですが、
フライパンなどで表面炙ってタタキ風にしてもうまいですよ(^o^)
先般、開催されていたワシントン条約常設委員会において
現在調査捕鯨で捕獲している「イワシ鯨」の鯨肉流通に関して
是正措置をとるべき、との勧告案が出されました。
今年は既に調査を終えており、国内に出回っているイワシ鯨肉については、
規制の対象ではありません。
しかし、来年度の調査ではイワシ鯨の捕獲はどうなるのか、
見通しはまだ立っておりません。
私見では、他の鯨種に切り替えて調査を行うのではないかと思っております。
そもそも、実際にイワシ鯨の生息数が絶滅危惧の状態にあるのか、科学的な根拠のないまま、
レッドリストに載せるのもいかがなものかと思いますが、(日本の調査ではイワシ鯨の資源量は健全で、
絶滅の危機には瀕していない。)これも、反捕鯨国の意向が大きく影響していると思われます。
なぜこんなに、捕鯨に対して反捕鯨国の風当たりが厳しいのか。先日、お客様から言われてハッとしたことがあります。
私は宗教観や、元々食物として見ていなかったことが、原因なのかと考えていました。
その方は,「日本が鯨を食べるようになったら、日本に牛肉が売れなくなってしまうから。」
なるほど確かに見渡せば、反捕鯨国の主な国は、農産畜産の輸出国であります。
もし、商業捕鯨を再開して、鯨肉が今よりもっと安く出回れば、鯨肉はもっと身近なものになるでしょう。
そうすれば、栄養価でも優れたくじら肉は、現在主流の牛、豚、鶏とバッティングすることは大いに考えられます。
思惑の一因として、この説は大いに考えられると思います。
物事もっと多角的に考えなければならないなと思った、目からウロコの一日でした。