一橋大の学生さんがゼミのテーマでくじらの食文化について題材にしたい、
ということで話しを聞きにいらして下さいました。
まずは勿論、くじら肉を食べてもらい
その後、捕鯨シーンやくじら肉の製造工程などを動画や画像で見ていただき、
捕鯨船に乗っていた頃の話しや、自分の思っていいる今のくじら肉の流通や
捕鯨業界の話しなどをしました。
2時間余りでしたが、熱心に疑問をぶつけてきてくれ、
あっという間のとても有意義な時間でした。
くじら外世代の方に、くじらに興味を持ってもらえるのはとても嬉しいことです。
くじら肉の普及にもきっと繋がるものと思います
技術の伝承や政治が絡んだりと、なかなか面白い題材ではあると思うくじら肉、
テーマとしての下準備と言うことで、本テーマになるかはまだわからない
とのことでしたが、ぜひゼミテーマとなってもっと深掘りしてくれたらいいなとおもいます(^^)
先般、開催されていたワシントン条約常設委員会において
現在調査捕鯨で捕獲している「イワシ鯨」の鯨肉流通に関して
是正措置をとるべき、との勧告案が出されました。
今年は既に調査を終えており、国内に出回っているイワシ鯨肉については、
規制の対象ではありません。
しかし、来年度の調査ではイワシ鯨の捕獲はどうなるのか、
見通しはまだ立っておりません。
私見では、他の鯨種に切り替えて調査を行うのではないかと思っております。
そもそも、実際にイワシ鯨の生息数が絶滅危惧の状態にあるのか、科学的な根拠のないまま、
レッドリストに載せるのもいかがなものかと思いますが、(日本の調査ではイワシ鯨の資源量は健全で、
絶滅の危機には瀕していない。)これも、反捕鯨国の意向が大きく影響していると思われます。
なぜこんなに、捕鯨に対して反捕鯨国の風当たりが厳しいのか。先日、お客様から言われてハッとしたことがあります。
私は宗教観や、元々食物として見ていなかったことが、原因なのかと考えていました。
その方は,「日本が鯨を食べるようになったら、日本に牛肉が売れなくなってしまうから。」
なるほど確かに見渡せば、反捕鯨国の主な国は、農産畜産の輸出国であります。
もし、商業捕鯨を再開して、鯨肉が今よりもっと安く出回れば、鯨肉はもっと身近なものになるでしょう。
そうすれば、栄養価でも優れたくじら肉は、現在主流の牛、豚、鶏とバッティングすることは大いに考えられます。
思惑の一因として、この説は大いに考えられると思います。
物事もっと多角的に考えなければならないなと思った、目からウロコの一日でした。